そのデザイン、本当に「お客様のため」になっていますか?
「うちの会社には、昔から絵が得意な〇〇さんがいるから、デザイン関連は全部任せているんです。専門業者に頼むよりコストもかからないし、助かっていますよ」
中小企業の経営者の方や、マーケティングご担当者様から、時折こうしたお話を伺うことがあります。
確かに、身近にデザイン作業をこなせる方がいれば、スピーディーに対応してもらえ、外注コストも抑えられるように見えるかもしれません。特に、創業期やリソースが限られている状況では、魅力的な選択肢に感じるのも無理はありません。
しかし、その「絵が得意な社員さん」が作成したデザイン、本当にビジネスの成果に繋がっているでしょうか?
もしかすると、良かれと思って内製したデザインが、知らず識らずのうちにお客様を遠ざけ、企業の成長を妨げる一因になっているとしたら…?
今回の記事では、なぜ「絵が得意なだけ」のデザインがお客様に見抜かれてしまうのか、そして、それがビジネスにどのような影響を及ぼすのか、プロの視点から深掘りしていきます。
デザインは単なる飾りではありません。企業の顔であり、お客様との最初の接点であり、そして何よりも強力なコミュニケーションツールなのです。
「得意」と「プロ」の決定的違い—なぜ顧客は見抜くのか?
「絵が得意」ということと、「プロのデザイナーである」ということの間には、実は大きな隔たりがあります。お客様は、その違いを敏感に感じ取ります。では、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。
目的意識の欠如:自己満足か、課題解決か
絵が得意な方は、多くの場合、「美しく描くこと」「かっこよく見せること」に意識が向きがちです。それは素晴らしい能力ですが、ビジネスにおけるデザインの目的はそれだけではありません。
- デザインの目的:製品やサービスの魅力を伝え、顧客の購買意欲を高めること
- デザインの役割:企業のブランドイメージを構築し、信頼性を向上させること
- デザインの機能:情報を整理し、ユーザーに分かりやすく伝えること
プロのデザイナーは、常に「誰に、何を伝え、どう行動してほしいのか」というビジネス上の課題解決を念頭にデザインします。自己満足で終わるのではなく、明確な目的達成のための手段としてデザインを捉えているのです。この根本的なスタンスの違いが、成果物の方向性を大きく左右します。
デザインの基本原則への無理解
美しいデザイン、効果的なデザインには、普遍的な基本原則が存在します。これらは長年にわたり研究され、実践されてきた知識の集積です。
- 配色:色の心理効果を理解し、ブランドイメージやターゲット層に合わせたカラーリング
- タイポグラフィ:フォントの種類、サイズ、行間、字間など、可読性とデザイン性を両立させる文字の扱い
- レイアウト:情報の優先順位に基づいた配置、視線誘導を考慮した構成、余白の戦略的な活用
- 情報階層:重要な情報が瞬時に伝わるような、メリハリのあるデザイン
「絵が得意」というだけでは、これらの専門知識が不足している場合が少なくありません。結果として、どこか素人っぽさが抜けきれない、情報が整理されていない、読みにくいといった印象を与えてしまうのです。
お客様は無意識のうちに、そうしたデザインの綻びから「この会社は細部への配慮が足りないのかもしれない」と感じ取ってしまう可能性があります。
ターゲットユーザーへの配慮不足
デザインは、作り手の自己表現の場である以上に、受け手であるターゲットユーザーとのコミュニケーション手段です。
プロのデザイナーは、デザイン制作に入る前に、ターゲットユーザーの年齢層、性別、価値観、ニーズなどを深く理解しようと努めます。
- ターゲット分析:どのようなデザインが響くのか:どのような言葉遣いが適切か
- ユーザー視点:初めて製品やサービスに触れる人が迷わないか:ストレスなく情報にたどり着けるか
一方、社内の「絵が得意な人」が作るデザインは、どうしても作り手の主観や好み、あるいは「社長の好み」が強く反映されがちです。
その結果、ターゲットユーザーが求める情報や感覚とズレが生じ、せっかくのデザインも響かず、ウェブサイトであれば離脱、チラシであればゴミ箱行き、といった残念な結果を招きかねません。
一貫性のないブランドイメージ
企業のブランドイメージは、お客様とのあらゆる接点で発信されるメッセージの総体によって形成されます。ロゴ、ウェブサイト、名刺、パンフレット、SNSの投稿画像など、それぞれのデザインに一貫性があることで、「〇〇社らしさ」という統一されたイメージが顧客の心に刻まれ、信頼感や安心感に繋がります。
しかし、デザイン業務を特定の一人に属人的に頼っていると、その時々の思いつきや個人の趣向でデザインのテイストが変わりやすく、企業としての統一されたブランドイメージを構築することが難しくなります。
- 場当たり的なデザイン:その場限りのデザインが散在し、ブランドイメージが希薄化
- デザインルール不在:ロゴの使われ方や色使いがバラバラで、顧客に混乱を与える可能性
お客様は、こうした一貫性のなさから「この会社はあまりしっかりしていないのかもしれない」「プロ意識が低いのでは?」といったネガティブな印象を抱いてしまう危険性があるのです。
「うちの会社は大丈夫」と思っていませんか?—社内デザインの落とし穴
ここまで、「得意」と「プロ」の違いについて述べてきました。しかし、それでも「うちはコストをかけられないし、今のやり方で十分だ」とお考えの経営者の方もいらっしゃるかもしれません。ですが、その判断が長期的に見てどのような結果を招くのか、具体的な落とし穴を見ていきましょう。
「コスト削減」のつもりが招く大きな代償
社内でデザインを済ませる最大の理由は、多くの場合「外注コストの削減」でしょう。しかし、目先の費用を抑えることが、果たして本当に「コスト削減」になっているのでしょうか。
- 機会損失:分かりにくいウェブサイトや魅力の伝わらない広告によって、本来獲得できたはずの見込み客を逃している可能性
- ブランドイメージの低下:素人っぽいデザインが原因で、製品やサービスの価値まで低く見られてしまうリスク
- 修正コストの増大:一度社内で作成したものの、やはり効果が出ずに結局プロに依頼し直しとなり、時間も費用も二重にかかってしまうケース
これらの「見えないコスト」や「将来的な損失」を考慮すると、初期投資を抑えるための内製化が、結果として大きな代償を支払うことになる可能性は否定できません。
担当社員の疲弊とモチベーション低下
デザイン業務を任されている社員の方も、決して楽ではありません。
- 本来業務との兼任:多くの場合、本来の業務に加えてデザイン業務をこなしており、負担が増大
- 専門外の業務での評価の難しさ:デザインの良し悪しは主観的な判断も入りやすく、正当な評価を得にくい環境
- スキルの限界とプレッシャー:限られた知識やツールで成果を求められることへの精神的な負担
結果として、担当社員のモチベーションが低下し、本来の業務効率にも影響が出かねません。また、デザインに関する専門的な学びの機会がなければ、スキルアップも期待できず、いつまでも「得意な人レベル」から脱却できないという悪循環に陥ることもあります。
「これでいいか」という妥協の連鎖
社内にデザインの専門家がいない場合、制作物に対する的確な評価やフィードバックが難しくなります。「何となく良さそう」「社長が良いと言ったから」といった曖昧な基準でデザインが決まってしまうことも少なくありません。
こうした環境では、「これでいいか」という妥協が生まれやすく、デザインの品質は徐々に低下していく傾向にあります。
- 品質基準の曖昧化:客観的な評価軸がないため、デザインの質が向上しにくい
- マンネリ化:いつも同じようなテイストのデザインになり、新鮮味や訴求力が失われる
競合他社がプロのデザイナーを起用し、戦略的にデザインを活用している中で、自社だけが内製デザインに固執し続けることは、気づかぬうちに大きな差をつけられてしまうリスクを孕んでいるのです。
顧客はデザインの「何」を見ているのか?—プロが意識するポイント
お客様は、無意識的にもデザインの様々な側面から企業や製品の価値を判断しています。プロのデザイナーは、お客様が何を感じ、何を求めるかを深く理解し、それをデザインに反映させます。
第一印象の重要性:3秒で判断される世界
人がウェブサイトや広告から受ける第一印象は、わずか数秒で決まると言われています。この短い時間で「信頼できそうか」「自分に関係がありそうか」を判断し、続きを読むか、離脱するかを決めるのです。
- 視覚的魅力:洗練された色使い、美しい写真やイラスト、情報設計に連動した規則性あるレイアウト
- 信頼感の醸成:プロフェッショナルな印象を与えることで、製品やサービスに対する安心感を喚起
- 期待感の創出:「この会社なら何か良いものを提供してくれそうだ」という期待を高める
名刺交換の瞬間、パンフレットを手にした瞬間、ウェブサイトを開いた瞬間。あらゆるお客様との接点において、デザインは企業の「顔」としての役割を果たします。
情報の分かりやすさと使いやすさ(ユーザビリティ)
どんなに美しいデザインでも、情報が分かりにくかったり、ウェブサイトが使いにくかったりすれば、お客様はすぐに離れてしまいます。
- 情報設計の巧みさ:伝えたい情報が整理され、迷うことなく目的の箇所にたどり着けるか
- 直感的な操作性:ウェブサイトやアプリにおいて、説明を読まなくても感覚的に操作できるか
- メッセージの明確性:専門用語を避け、ターゲットに響く言葉で、簡潔かつ的確に情報が伝わるか
プロのデザイナーは、見た目の美しさだけでなく、情報をいかに効率よく、かつ効果的に伝えるかというユーザビリティ(使いやすさ)の観点を非常に重視します。
ブランドの世界観とメッセージの一致
優れたデザインは、単に情報を伝えるだけでなく、その企業ならではの「らしさ」や「世界観」を表現します。
- ブランドアイデンティティの体現:ロゴマーク、カラースキーム、フォント、写真のトーンなど、あらゆるデザイン要素がブランドの個性を物語る
- ストーリーテリング:デザインを通じて、企業の理念や製品・サービスに込められた想いを顧客に語りかける
- 感情的な繋がり:顧客がブランドに対して親近感や共感を覚え、ファンになってもらうための情緒的な訴求
これらの要素が一貫して表現されることで、顧客の心に深くブランドが刻まれ、長期的な関係構築に繋がります。
プロフェッショナルとしての「姿勢」
細部にまでこだわって丁寧に作られたデザインは、それ自体が「この会社は仕事も丁寧で、信頼できる」という無言のメッセージを発信します。
- 品質へのこだわり:誤字脱字がないか:画像の解像度は適切か:印刷物の場合は紙質や加工にも配慮があるか
- 細部への配慮:ボタンの配置一つ、アイコンのデザイン一つにも意味があり、使いやすさや美しさが追求されているか
お客様は、デザインのクオリティを通じて、その企業のプロフェッショナルとしての姿勢や、製品・サービスに対する真摯な取り組みを感じ取ります。「ちゃんとしている会社」という印象は、最終的な購買決定において非常に重要な要素となるのです。
事例で考える:「絵が得意な社員」のデザイン vs「プロ」のデザイン
言葉だけでは伝わりにくいかもしれませんので、具体的なケースを想定して、「絵が得意な社員」が作成したデザインと、「プロのデザイナー」が作成したデザインが、それぞれどのような結果をもたらす可能性があるのかを見ていきましょう。
ケース1:ある町の小さな洋菓子店のチラシ
駅前で長年愛されている洋菓子店。新しい季節限定ケーキの販促チラシを打つことになりました。
- 「絵が得意なパートさん」作成のチラシ
- 内容:ケーキの写真と商品名、価格が手書き風フォントで並んでいる:背景には可愛らしいイラストがちりばめられている:全体的に温かみはあるが、情報が整理されておらず、どのケーキが一番の「売り」なのか分かりにくい:「限定感」や「特別感」もあまり伝わってこない。
- 結果:ご近所の方には多少認知されたものの、新規顧客の来店や、目的の季節限定ケーキの販売数には大きな変化が見られなかった。
- 「プロのデザイナー」作成のチラシ
- 内容:季節限定ケーキのシズル感あふれる大きな写真を中心に配置:キャッチーなコピーで限定感を強調:他の定番商品もバランス良く紹介しつつ、情報に優先順位をつけてスッキリと整理:お店のロゴやテーマカラーを効果的に使用し、ブランドイメージを向上。
- 結果:チラシを見た新規顧客が来店し、特に季節限定ケーキの売上が前年比で大幅にアップ。SNSでチラシの写真を投稿する顧客も現れ、口コミ効果も生まれた。
ケース2:あるBtoB向け精密部品メーカーの会社案内
技術力には自信があるものの、なかなか新規の大型取引に繋がらない精密部品メーカー。展示会用に新しい会社案内パンフレットを作成することに。
- 「営業部の若手社員(PC操作が得意)」作成の会社案内
- 内容:WordやPowerPointを駆使し、製品スペックや会社沿革をびっしりと記述:専門用語が多く、技術者以外には内容が理解しにくい:写真も自社で撮影したものが多く、プロが撮ったものに比べて見栄えがしない:全体的に情報過多で、どこを読んでほしいのかポイントが不明瞭。
- 結果:展示会で配布するものの、じっくり読んでもらえることは少なく、具体的な商談に繋がるケースは稀だった。
- 「プロのデザイナー」作成の会社案内
- 内容:まずターゲット読者(購買担当者や技術開発部門の責任者など)を明確化:彼らが求める情報(技術の独自性、導入メリット、信頼性、実績など)を分かりやすく整理し、図やインフォグラフィックを多用:専門用語は避け、平易な言葉で解説:プロカメラマンが撮影した高品質な製品写真や工場風景を使用し、技術力と信頼性を視覚的に訴求。
- 結果:展示会で手にした見込み客が内容に興味を持ち、具体的な技術相談や見積もり依頼が増加。企業のプロフェッショナルなイメージが向上し、大型案件の獲得にも繋がった。
ケース3:ある地方の特産品を扱うECサイト
地域の素晴らしい特産品をもっと多くの人に届けたいと、ECサイトを立ち上げたものの、アクセス数はあるのに購入になかなか繋がらない状況。
- 「ウェブに詳しい親戚」が善意で作ったECサイト
- 内容:様々な商品がカテゴリに分類されず並んでいる:商品写真はサイズもバラバラで、魅力が伝わりにくい:購入ボタンのデザインが目立たず、どこをクリックすれば良いか分かりにくい:全体的に統一感がなく、手作り感が強い。
- 結果:サイト訪問者は商品一覧を少し眺めるものの、購入方法の煩雑さやサイトの信頼性に不安を感じて離脱してしまうケースが多かった。
- 「プロのデザイナー(ウェブ専門)」がリニューアルしたECサイト
- 内容:ターゲット顧客の行動を分析し、直感的に操作できるナビゲーションと商品検索機能を実装:商品写真はプロが撮影し直し、統一感のある美しいビジュアルで商品の魅力を最大限に引き出す:購入ボタンは目立つ色と分かりやすい配置にし、購入までのステップを簡略化:お客様の声や生産者のストーリーなども掲載し、安心感と共感を醸成。
- 結果:サイトの離脱率が大幅に低下し、コンバージョン率(購入率)が改善。リピーターも増加し、売上が着実に伸び始めた。
これらのケースはあくまで一例ですが、「得意な人」のデザインと「プロ」のデザインが、ビジネスの成果にどれほど大きな違いを生むか、お分かりいただけたのではないでしょうか。
デザインは「お絵描き」ではない—ビジネスを加速させる戦略的投資
もはやデザインは、単に見た目を整える「お絵描き」のような作業ではありません。ビジネスの成長を左右する、極めて戦略的な「投資」であるという認識が不可欠です。
デザインの役割の変化:美しさから「成果」へ
かつてデザインといえば、芸術性や審美性が重視される傾向がありました。しかし現代のビジネスシーンにおいては、その役割は大きく変化しています。
- 課題解決手段としてのデザイン:売上が伸び悩んでいる、ブランドイメージが古い、ウェブサイトの離脱率が高い…こうした経営課題を解決するための具体的な手段としてデザインが活用される。
- マーケティング戦略との融合:広告、広報、営業活動など、あらゆるマーケティング施策とデザインは不可分な関係。ターゲットに的確にメッセージを届け、行動を促すためにデザインの力が不可欠。
- デザイン思考の浸透:デザイナー特有の思考プロセス(共感、問題定義、創造、プロトタイプ、テスト)をビジネス全般に応用し、イノベーションを生み出す動き。
投資対効果(ROI)を意識したデザインとは
デザインを「コスト」ではなく「投資」と捉えるならば、当然その対価としての「リターン」が求められます。
プロのデザイナーは、制作前に必ず「何のためにデザインするのか」「それによって何がどう変わることを期待するのか」という目的(KPI)を明確にします。
- 目的設定:ウェブサイトリニューアルなら「問い合わせ数20%増」:商品パッケージなら「店頭での視認性向上と購買率5%増」など、具体的な目標値を設定。
- ターゲット分析:誰に最も響くデザインが効果的か、ペルソナ設定などを通じて深く掘り下げ。
- 効果測定と改善:デザインをリリースした後も、アクセス解析やアンケートなどで効果を測定し、必要に応じて改善を繰り返す(PDCAサイクル)。
「なんとなくカッコよくなった」という曖昧な評価ではなく、「明確に成果が出た」と言えるデザインこそが、真に価値のある投資と言えるでしょう。
中小企業こそデザインで差別化を図るべき理由
「デザインに投資するなんて、大手企業の話だろう」と思われるかもしれません。しかし、実はリソースが限られている中小企業こそ、デザインの力を戦略的に活用することで、大きな効果を得られる可能性があります。
- 独自性の表現:大手企業には真似できない、地域性や経営者の想い、ユニークな技術やサービスといった「らしさ」をデザインで明確に打ち出し、顧客に強く印象づける。
- 信頼性の獲得:プロフェッショナルなデザインは、企業の規模に関わらず、顧客からの信頼を得るための強力な武器。「しっかりした会社だ」という安心感を与える。
- ニッチ市場での優位性:特定のターゲット層に深く刺さるデザイン戦略を展開することで、大手が進出しにくいニッチ市場において確固たるポジションを築く。
広告宣伝費で大手に太刀打ちできなくても、デザインの力で顧客の心を掴み、選ばれる企業になることは十分に可能なのです。
プロのデザイナーに依頼するメリットとは?
では、実際にプロのデザイナーに依頼すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。社内制作では得られない、専門家ならではの価値についてご説明します。
- 客観的な視点と専門知識による課題発見:社内にいると当たり前になってしまって気づかない問題点や、眠っている魅力、改善すべきポイントなどを、第三者の客観的な目と専門的な知見から的確に指摘。
- 戦略に基づいた一貫性のあるデザイン提案:ヒアリングを通じて企業の理念やビジョン、事業戦略を深く理解し、それに基づいたブレのない、一貫性のあるデザイン戦略と具体的なクリエイティブを提案。ブランド価値の向上に貢献。
- 最新トレンドと技術を反映した高品質な成果物:デザインのトレンドは常に変化しており、ウェブ技術も日進月歩。プロは常に最新情報をキャッチアップし、時代に即した、かつ効果的な表現方法で高品質なデザインを提供。
- 時間とリソースの最適化:デザイン業務を専門家に任せることで、経営者や社員は本来注力すべきコア業務に集中可能。結果として、企業全体の生産性向上に繋がる。
- 成果にコミットするパートナーとしての存在:単に制作物を納品して終わりではなく、デザインがもたらす成果にまで目を向け、事業の成長を共に目指す良きパートナーとなり得る。
「良いデザイナー」と出会うために経営者が知っておくべきこと
プロに頼むメリットは分かったけれど、どうすれば信頼できる良いデザイナーに出会えるのか、という疑問も湧いてくるかもしれません。いくつかポイントをご紹介します。
- 丸投げではなく「目的」と「課題」を共有する:「カッコよくしてください」といった曖昧な依頼ではなく、「何のためにデザインが必要なのか」「現状の課題は何か」「デザインによって何を達成したいのか」を具体的に伝えることが重要。デザイナーは魔法使いではありません。明確なオリエンテーションが良いデザインの第一歩。
- 実績だけでなくコミュニケーション能力も重視する:過去の制作実績はもちろん重要ですが、それ以上に、自社の想いや課題をきちんと理解し、それを形にするための対話ができるか、提案力があるか、といったコミュニケーション能力も大切。長期的な視点で、伴走者として信頼できる相手かを見極める。
- 短期的なコストだけでなく長期的な価値で判断する:「安かろう悪かろう」はデザインの世界でも起こり得ます。目先の費用だけで判断せず、そのデザインが将来的にどれだけの価値を生み出すのか、事業成長にどう貢献するのか、といった長期的な視点で投資判断することが肝要。
「たかがデザイン」から「されどデザイン」への意識改革
今回は、「社員の「絵が得意な人がやりました感満載のデザイン」、顧客はすぐに見抜きます」というテーマでお話しをしてきました。
社内で「絵が得意な人」に頼んでしまうことの背景には、コスト意識や手軽さがあることでしょう。しかし、そのデザインが知らず識らずのうちに顧客を遠ざけ、ビジネスチャンスを逃しているとしたら、それは非常にもったいないことです。
お客様は、デザインの細部から、その企業の姿勢や品質、信頼性までを敏感に感じ取ります。「得意なだけ」のデザインと「プロフェッショナル」のデザインの間には、目的意識、専門知識、ターゲット理解、ブランド構築力といった点で、明確な差が存在します。
デザインは、もはや単なる装飾ではなく、企業のメッセージを伝え、顧客との関係を築き、ビジネスを成長させるための強力な「戦略ツール」です。
「たかがデザイン」と軽視するのではなく、「されどデザイン」と捉え、その力を経営戦略に積極的に活かしていく。その意識改革こそが、これからの時代を勝ち抜く中小企業にとって、ますます重要になっていくのではないでしょうか。
一度、自社のパンフレットやウェブサイト、名刺などを客観的に見つめ直し、「これは本当にお客様に響いているだろうか?」と自問自答してみることから始めてみてはいかがでしょうか。そこに、新たな成長のヒントが隠されているかもしれません。
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